Day 44 -国際競争力の強いスイス-

こんにちは。


今日は4時間森の中を歩きました。迷っちゃったんです(笑)

足がクタクタで、何もできません…が、4時間も歩いていたので、いろいろ考える時間がありました。その中でもほとんどの時間をスイスと日本の違いで何かブログで紹介できることないかなー?と考えていました。


私は大学で国際競争力について学びました。

国際競争力とは、スイスのビジネススクールIMDが61か国を対象に景気動向、政府の効率性、経営効果、インフラの4つの要因から評価されます。そしてIMDが毎年国際競争力ランキングを発表しています。(2016年ランキングはこちらから)日本は高度成長期時代かつて1位だったこともありますが、年々下がっているとのことでした。(2016年は26位です)一方でスイスは国際競争力が高いと言われています。2016年のランキングでは香港に次ぐ2位でした。

スイスに6度目の訪問で気づいた、スイスが国際競争力が高い理由について書きたいと思います。

その理由の一つは教育制度がしっかりしているということです。


職業訓練制度

日本の教育制度は9年間の義務教育後、就職するか、高校に進学するかだと思います。高校は大学に行きたい人には必要不可欠です。この高校の段階では自分の将来働いている姿をイメージすることなんてできません。将来のことを考えるといえば、良い大学に入って良い就職先に就くといったざっくりしたものです。(もちろんそうではなく、夢や目標がある人もいます)私も高校の頃は将来自分がどんな風にどんな仕事をしたいかなんてあまり考えていませんでした。

高校卒業後、就職するか大学に行きます。そして大学卒業後様々な就職先に就職活動を行うと思います。法学部から銀行マンになる人もいれば、心理学を学んでいた人がアパレルの道に進んだり、本当にバラバラだと思います。大学で学んでいたことがそのまま仕事に必ず結びつくというわけではありません。そして日本では大学卒業以上でないと給料の良い職業に就きにくいという訳のわからない仕組みがあります。また、仕事内容も仕事が始まってから学んでいくというスタイルです。


一方スイスでは、良い職業に就くのに必ずしも大学卒業以上の資格が必要という訳ではありません。むしろスイスでは自分が何をやりたいのか明確にしておくことが大事です。なぜなら、職業訓練という制度があるからです。

日本の小学校、中学校にあたる9年間の義務教育を終えると、一般的な高校に進学するか、職業訓練教育コースに進むか選ぶことができます。この職業訓練制度は自分が学びたい職業について3年または4年実務と理論を学びます。実務というのは週3〜4回実際に研修先の企業で働きます。

もちろんこの学んでいる中で、やっぱり何か違う、他のことを学びたいと思うかもしれません。それだけ義務教育終了後の選択が、自分の将来に関わってくるということです。これはかなりリスクもありますが、自分の将来を真剣に考えることができるチャンスがあるということでもあります。


ステータスへの考え方の違い

上記で良い就職先と書きましたが、良い就職先とは何でしょう?給料がいい?かっこいい?ステータスがある?それは間違えています。私が考える本当に良い就職先は、自分が満足して楽しめるものだと思います。

2つの例を挙げます。

警備員の仕事はどうでしょう?このブログを読んでいる大体の人が、警備員は…と思うかもしれません。でも彼/彼女が警備員になるのが子供の頃からの夢だったらどうでしょう?低い給料でも、ステータスが高くなくても、彼/彼女にしてみたら、その仕事は「良い仕事」なのではないでしょうか?

もう一つ例を挙げます。日本で良い仕事と言われている商社マンがいたとします。その人は本当は図書館司書になりたかったけど、かっこいい商社マンを選びました。周りからはかっこいいと言われますが、彼はその仕事に満足していません。ただ、高い給料とステータスのために仕事をしています。これは彼にとって「良い仕事」なのでしょうか?

大げさな例をあげましたが、多くの人はステータスに縛られすぎてしまっている気がします。このステータスをスイスではあまり感じません。それはみんなが自分が何をやりたいのか、何を極めたいのかきちんと考えているからかもしれません。

勉強がしたい人は大学に行き、そうでない人や、やりたいことがある人は手に職を付けるという制度です。


(もちろんここで書いたのは一般的な話なので、そうでない人もたくさんいます。(日本にしろスイスにしろ))


この技術者を増やそうとする教育制度こそがスイスの国際競争力を支えている理由なのでしょう。しかし、スイスの教育制度がすごくいい!日本より優れてる!ということを言いたいわけでもありません。日本でもきちんと目標や夢を持ってキャリア形成をしていっている人もいるからです。

ただ、スイスという国が、国を挙げて技術者を増やそうとしているのは明白であり、それは日本にかけている部分だと思います。この技術者を増やそうとする教育制度こそがスイスの国際競争力を支えている理由なのでしょう。日本も国が若者の将来を支えてあげられるような制度があればなと思います。


以上、今日は教育制度の違いについて紹介しました!

Lazy Sunday Morning

woman Japanese worked at the interior company in Tokyo Now try to find my own identity live in Switzerland This is about my life, my mind.

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